Storyteller Series Ep. 1 - Lauʻīpala Restoration
- studio49624
- 6 日前
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今回の撮影は、ハワイ・パシフィック大学のオーシャニック・インスティテュート、ディズニー・アウラニ・リゾートからの依頼でラウイパラとサンゴ礁再生の物語。
それは、ラニクホヌア文化研究所の海岸で、静寂に包まれた朝から始まった。科学者や飼育スタッフのチームが静かに姿を現す。彼らが手にしていたのは「海に命を戻す小さな希望」だった。

300匹以上のラウイパラ(キイロハギのハワイ名)。野生ではなく、ワイマナロの静かな孵化場で大切に育てられた、小さな黄色い魚たち。

ハワイのサンゴ礁は何世代にもわたって命と文化、そしてアイデンティティを育んできた。しかし近年、気候変動や藻類の異常繁殖など、深刻な問題に直面している。ラウイパラはサンゴ礁の藻類を食べてくれる重要な存在。サンゴが健やかに育つ空間を守る“天然の掃除屋”だ。しかし、かつては豊富だったこの魚は、いくつかの海域で姿を消し始めている。

この危機感から、ハワイ・パシフィック大学のオーシャニック・インスティテュートは、ディズニー・アウラニ・リゾートと連携し、ハワイで初となる“食用ではなく、海の再生を目的とした魚の放流”に挑戦した。

放流されたラウイパラの卵はアウラニの「レインボーリーフ」展示から採取。OIの養殖チームが丁寧に育て、健康状態を徹底的に管理され、

放流前には、ハワイ州土地・天然資源局による厳しい検疫と健康チェックをクリアし、

11月の穏やかな朝、彼らは待ちわびた故郷の海へと静かに戻っていった。

アロハの精神を込めた命と命、過去と未来の再会がついに始まった。

今回のプロジェクトは、ハワイにおける画期的な第一歩にすぎない。ディズニー・アウラニ・リゾートや地域コミュニティの温かい支援を受けながら、

オーシャニック・インスティテュート(OI)は今後もハワイ固有の海洋生物の育成と放流を拡大し、失われた海のバランスを取り戻す活動を続けていきます。

一人ひとつの歩みが紡ぐ物語。それが、やがて「帰る場所」へと結ばれていくのです。
Location: Oahu, Hawaii
Photograph and written by: Jun Tagai
Filmed w/ Nikon Zf
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